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これから先50年も成長し続けられる企業へ
「旗振りプロジェクト」がもたらしたものとは

 ベルグループは、2020年に創業50周年を迎えたことを機に、経営理念を刷新しました。この新しい理念を社員が理解し、理念に基づいた行動ができるように、とあるプロジェクトが立ち上がりました。
 その名も「旗振りプロジェクト」。
経営陣主導ではなく、社員が経営理念を自分ごととして取り組めるようにと動き出した本プロジェクトは、ベルグループにどのような変化をもたらしたのでしょうか。

*刷新した経営理念はこちらからご覧いただけます。

100周年に向けて永続的な成長を続けるために

 今回刷新された経営理念には、創業100周年に向け、永続的な成長を続けられる会社でありたいという想いが込められています。そして成長を続けるためには、言葉を掲げるだけでは不十分。社員一人ひとりが理念の本質を理解し、全員で同じ方向を向くべきだと考えました。まずは少人数で理念を理解した状態を築き、その社員から周囲へ伝播させていく。そんな期待を込めて、所属する事業会社も社歴もバラバラの5名が「旗振りプロジェクト」のメンバーに選ばれました。

*今回のプロジェクトは、ブランディング会社であるギフト株式会社にサポートを依頼し、パートナーとして共に活動をしていただいています。

まずは経営層の真意を「知る」ことからスタート

 選ばれた5名に当時の印象を尋ねると「忙しい時期だったので、そもそも参加をするか悩んだ」と正直な思いを吐露するメンバーも。さらに、メンバーを困惑させたのが、今回の旗振りプロジェクトの特徴でもある“ゴールを自分たちで導き出す”という点でした。社員一人ひとりが理念に沿った行動をするためには、何が必要なのか。その答えは用意されておらず、自ら考え、構築していくという流れをなかなか掴めなかったとメンバーは言います。

 スタート当初は、ギフト株式会社が提案した「経営理念を知る→理念浸透のプランを決める→実行する」という流れでプロジェクトは少しずつ進んでいきました。「知る」フェーズでは、社長インタビューを実施し、経営理念を刷新した理由や新しい理念に込められた想いなどをヒアリング。どんな質問にも本音で答えてくれた野嵜社長の言葉から、メンバーは経営層の真意が徐々に理解できてきました。一方で、その真意が社員に伝わっていなかったという課題も浮き彫りに。そんな現状を把握したところで、プロジェクトは次のフェーズへ進みました。

当時を振り返る、旗振りプロジェクトメンバーたち

自分の考えを言葉にすることで理念の理解を深めていく

 次に行ったのは、自分たちの考えを言葉にすること。これが、ヒアリングした内容をさらに深く理解するために重要なプロセスなのです。「ベルグループがつくっていきたい文化」や、「自分や会社が3年後・5年後どうありたいか」といった様々なテーマで考えをアウトプットしていきました。自らの考えを言葉にすることで、経営層との考えの違いや、理念と普段の業務との繋がりに気がつくことができました。

 なかでも白熱したのが、「なぜ現状、理念が浸透していないか」を話し合った回です。「社員が経営理念の重要性を理解していない」「上司、部下の相互理解が不足している」など、普段は口にすることがはばかられるような意見を素直に発すると、言葉は違えど皆が似た考えを持っていることが分かってきました。そのような連帯感が生まれたことで、次第に発言しやすい空気ができ、ベルグループの本質的な課題にも踏み込む議論に繋がりました。

理念を浸透させていくプロセスを「決める」

 そんな数々のプログラムを経て、旗振りメンバーのなかにある考えが芽生え始めます。それは、理念を理解するためには、今回のような自分の意見を他者に伝えられる場が必要なのではないかという考えでした。そこで、自分たちと同じようなプロジェクトチームを管理職メンバーで編成し、理念と向き合う時間をつくるという浸透策を、野嵜社長に提案しました。各フェーズを経て自然な流れで発案された、この浸透策を実施することが決定。現在4つのチームがそれぞれのゴールに向けて動き出しています。

自分の考えを発信し、他者の意見を聞く。その繰り返しの中から1つの策が見えてきた。

大きな一歩を踏み出した新生ベルグループ

 浸透策を決めたところで、1年に及ぶ初期メンバーの旗振りプロジェクトは終了。メンバーは想像もしなかった意識の変化があったと話します。

“最初は自分のことしか考えていなかったけれど、経営理念ができた背景や想いを聞くことで、

 自分が会社に対して思っていることを考え、吐き出すことができた”

“自分の意見に共感してくれる仲間がいて自信になった”

“枠組みを越えて他人の意見を聞いてみると、新しい発見があり、

 自分の知見が広がっていくことに気づいた”

“会社について考えることは、結果的に自分について考えるということだと分かった”

“経営理念について考えを表現し合うことで、会社の一員から、会社と一体に変わった”

 メンバーの声を聞くと、経営理念をただ与えられたものと捉えるのではなく、自分にどう関わるのだろう?と自分ごと化して考えていることが伝わってきます。部下への接し方が変わったというメンバーもおり、真摯に向き合ったからこそ行動の変化につながったのではないでしょうか。さらに今後は、その行動に影響を受けた周囲にも変化が生まれるはず。

 旗振りメンバーが行動し始めた今、本当の意味での新生ベルグループが、大きな一歩を踏み出しました。

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